”ギャンブル依存症”と”思考の歪み”について

 ここ最近Twitterで、ギャンブル依存症の方のツイートを見ることが多くなりました。 

 「断ギャン〇〇日達成」のツイートもあれば、「借金で首が回らない。携帯電話代を支払う金もない。最後に宝塚記念(競馬)につぎ込む。負けたら終わり」などといった、ギャンブル依存症が原因で私生活に大きな問題を抱えている方のツイートも見かけます。真偽はともかく、どうにかこの苦しい状況から抜け出せるようお手伝いできないかと考えて、情報発信など今できることを行っています。

  さて、ギャンブルといってもパチンコ、スロット、競馬、競輪、競艇、オンラインカジノ、FX(私はギャンブルだと思っております)など色々ありますが、ギャンブル依存症はどのように診断されるのでしょうか?簡単に調べてみました。

  アメリカにおけるギャンブル依存症の診断基準DSM-5では、過去12か月で下記項目で4項目以上あればギャンブル依存症の診断がつきます。4,5項目は軽度、6,7項目なら中等度、8,9項目を重度としています。(ホームページ「WORKERS DOCTORS ギャンブル依存症  診断基準と治療法について解説」より抜粋・一部改正)

 (1) 興奮を得るために掛け金が増えていく

 (2) ギャンブルをやめると落ち着かず、イライラする 

 (3) ギャンブルをやめようとしてもやめられない 

 (4) いつもギャンブルのことを考えている 

 (5) 辛い気分の時にギャンブルをする 

 (6) 失った金額を別の日に取り戻そうとする

 (7) ギャンブルにのめり込んでいることを隠すために嘘をつく

 (8) ギャンブルのために人間関係、仕事、学業などを犠牲にする 

 (9)ギャンブルをする金を出してほしいと他人に頼る 

 皆さまは当てはまるでしょうか?当時の私は、9/9でした。

 ※GA(ギャンブラーズ・アノニマス)にも”20の質問”という同様の診断があります。

  また、徳島県にある藍里病院の「ギャンブル依存症の 診断と治療 藍里病院 第2版」によれば、ギャンブル依存症により、下記に列挙するような思考の歪み(妄想)が現れてくるそうです。

 ◦ギャンブルはお金を稼ぐ手っ取り早い方法である

 ◦ギャンブルは健全なレクレーションである 

 ◦自分のギャンブルはコントロールできている 

 ◦やめる必要はない、おさえればいい 

 ◦負けは勝って取り戻せる 

 ◦自分の問題はお金(借金問題)だけだ

◦どうせあとで返せる 

 ◦多額のお金を賭けるほど、勝つチャンスも大きくなる

 ◦事態が悪化すれば、誰かが尻ぬぐいをしてくれる

 ◦借金を返すためにギャンブルをしているのであって、借金がなければする必要がない 

  当時の私の思考の歪みは以下のものでした。 

 ◦ギャンブルはお金を稼ぐ手っ取り早い方法である

 ◦これまでの負けは今日勝って取り戻せばいい

 ◦凹み台(ここ数日出ていない台、嵌っている台)は今日出るから、打ちに行かなくちゃ

 ◦毎日5万円勝ち続ければ、20日で100万円返せる

 ◦負けたら、その時考えたらいい

 驚愕で戦慄しますよね。ギャンブルをしない、またはコントロールできる方には理解できないかもしれないですが、私たちギャンブル依存症にとっては、このような考えが常で、ギャンブルをする度に”絶対勝てる”という根拠のない希望は打ち砕かれ、絶望と行先のない憎しみが残るのです。  

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リブウィズ(Live with)~ギャンブル依存症と向き合う仲間たちの会~

・皆さまはじめまして!代表の「えいき」と申します。 ・沖縄県宜野湾市に拠点を置いております。 ・令和5年6月20日に、本任意団体を1人で立ち上げました。(非営利団体) ・ギャンブル依存症当事者です。 ・ギャンブル依存で苦しむ方々が穏やかな暮らしを手に入れ、暮らしやすい社会を構築できるよう活動します。 ・過去の後悔や自身の経験を踏まえ、誠心誠意支援してまいります。現在、会員募集中です!